平成23年度 合格者達の声


後半戦通信添削講座(参加No.2041),ユープラ(参加No.123)
エムキラさんの声(埼玉県)

3度目の製図試験(角番)で、合格に至ることができました。個人的な歴史がかなり入り読みづらいですが、感想や戦い方を述べたいと思います。

合格までの試行錯誤
独学→資格学校→独学→教育的ウラ指導→合格物語+教育的ウラ指導→合格

学科試験:
振り返ってみると、初受験当初は過去問中心にひたすらインプット学習を進めたため、試験結果もそれ程、悪くは無かったのですが、合否ボーダー辺りでいつも不合格でした。
資格学校は日曜日午後のみのコースで、流れ作業のようにテキストや資料に線を引いて、少し書き込む程度の受動的学習を進めてしまっていたため、試験結果は下降していきました。実務では当時、現場監督をしていたため、勉強時間が夜中や早朝しかなく、また、試験全体を通しての自己管理能力が低く、生活リズムも不規則であったため、結果として各教科の得点バランスも悪かったように思います。
数年間、学科試験の不出来が続き、暗中模索状態で偶然「教育的ウラ指導」を知り(まだ合格物語発売前)、学科試験勉強を続けました。
その頃、並行して一級施工管理技士を勉強しており、先にその資格を取得したのを機に設計事務所に転職し、実務的にも法規に触れる機会が増えたこともあって、試験結果が上昇し始めましたがまだ各教科のバランスが悪く合否ボーダーに届きませんでした。
その頃、合格物語が販売され、今まで色々な書籍を併用して学習していたのを辞め、過去問中心の合格物語による反復学習1本に絞りました。結果は、合否ボーダー付近を取得できるまでの力に戻ります。
二級建築士を取得し、一年を通じて自分の記憶力の定着度や忘却度、飽きっぽさなどを把握することができるようになり、7月の試験時に良いパフォーマンスを出せるような戦い方が できるようになってきました。
その頃に、自主勉活動にも参加するようになり、戦闘能力が更に強化されたと思います。
例えば、法令集の開く速さを鍛える「法規トレーニング=通称:法トレ」ですが、これは法令集から自分の選出した300語(「高度地区」とか「防火区画」とか)を一覧にして いて「よーいドン!」で300語を探し出す時間を計っていく練習ですが、慣れてくると法令集を持つ感覚でどこら辺に何が書いてあるのかがわかってきます。そして、自分としては、かかる最速時間を維持するために継続的に行うべき期間が2週間であることを把握しました。本試験間近になってくると、法令集の内容自体を理解していったため、開くまでも無い問題が増えたことも事実ですが。
学科試験は過去問の反復練習で、特に自分の弱点を抜き出し(手でノートなどに書く)、そこを中心に一問でも多く得点できるようになること、これが効果的な学習方法だと思いました。
また、勉強仲間に勉強法を教えてもらい、試してみたのも事実です。
その一つ。法規続きですが、試験本文で正解が×になる問題だけ抜き出して、どこが×かを学ぶ学習とか、凄く勉強になるし、そこだけ覚えているだけでもかなりの能力がつきます。(合格物語なら簡単に摘出できるし)学科は過去問題の完全制覇を目指すに尽きると思います

製図試験:
学科試験止まりを長く続けていたため製図試験に進めた、という感傷に浸り過ぎて、初年度はただ漠然とウラ指導の後半戦課題を解き、本番に挑みました。時期も新制度後、初めての製図試験となり、全く先が読めない状況の中、「まずは完成させよう」と描き切る事はできましたが、製図試験に対する最も重要なポイントを把握していなかった (採点のポイントの存在すら知らなかった)ため、チェック時間不足と重なってのランク4の惨敗でした。ランク4の原因は大前提の基準階有効率が満たせなかったことでした。
ユーザープランニングに参加し、敗因を分析。
その後、かなり昔までの過去問課題文・解答例を研究。国語力講座も受講し、模範解答例コンテストに参加&受賞。課題文が成立するまでの一語一句の大切さを徐々に体感していきました。
課題発表後は、積極的に施設見学し、施設の要素を頭に入れていきました。が、進んだ2回目製図試験もランク3惨敗。何かがずれている、と大いに感じます。
敗因を分析すると、プランの構成自体はそれほど悪くないのに、各パーツや使い勝手が超ヘタクソです。そして致命的なのは動線計画。特に2階においては課題文の一文に引張られ、管理者と搬出入動線をそれぞれ確保し、結果、要求室の形状が崩れていく、という崩壊パターンでした。
時間配分は完全ではないけれど、1回目よりは良くなっていたと思いますが、まだまだこれでは合格などできない、と思いました。合格までの実力差を実感しました。
ユープラに参加し、まず膿み出し作業として徹底的に自己分析をします。そこで見えてきたものが、自分の性格上の欠点と一致していきます。受かるためには、自分が変わるしかない、と意識的に今までと違った勉強方法を選び、開発していきます。今までの勉強を続けていても結果は同じ。特に、自分の能力に合った方法を選んでいこう、と意識します。
矯正文字トレ、腹筋設備トレ、基本パタン学習、スタートダッシュ課題文練習、KY速記、実測道路幅員チェック、スパン実測調査、エスキス調整、等々、試して良ければ続け、ダメだったら捨てるを繰り返します。その中で、大きな力を発揮していくのが、基本構成を抑える練習でした。
ザックリ言えば、採点のポイントの中で、僕にとっては 『空間構成』『機能性』、この2語句。
この2つの言葉が意味するものを、完全に(いや、大体かな)理解した結果が、今年の合格に至ったと思っております。これは言葉で説明するのがとても難しい武器です。
でも、「何でエントランスホール脇に事務室だと良いのか?」とか「何でエントランスは交差点よりだとプランがきつくなるのか?」とかを自問自答しながら、実際に手を使って何度も描いたりして、追及していくのが大切な学習だと思います。
僕はH23年に一つのカケをしました。これは受かったからこうして言える訳ですが、落ちていたら、本当に一生後悔していたかもしれません。この選択で受かった方がいない(知らない)事実<今年の「老健」に照らして、『いける』として判断し、採用したまでです。間違っても真似しないで下さい。
実はH23年自己案は管理階段のみの計画なんです。プランニング時のどうしようもなさもあったのですが、お年寄りの皆さんは火事等の避難時でも滅多なことで階段は使わない、施設ヒアリングでもそれは伺っていて、決断した一例です。
今年のユープラを拝見している今はお恥ずかしい限りの醜態ですが。

 最後に、この試験にたくさん落ち続けている皆さんへ一言。

 変化を恐れず、勇気を持って、変わって下さい。

年を取れば取るほど、経験値は増しますが、そこで謙虚になれるか?他の考え方を受け入れていけるか?の「柔軟性」の問題が非常に大きいと思います。自分の醜さは格好悪いのは当たり前。でも、 それを前に差し出さなければ、改善は決してできません。同じことの繰り返しになると思います。難しいのは影響されすぎちゃう自分だった場合の線引きなんですけどね。体調の良し悪しを一番知っているのは自分なんですから、下らんプライドはこの際、捨てて、ありのままの自分で、自分を再構築してみて下さい。僕はたくさんの同士や先輩に助けてもらいました。ぜひ、自分と他人で、自分の不安要素をまずドバァーと リストアップしていって下さい。僕は少しだけ、合格の事実を持って、自分を再構築できたと思っております。

最後に、教育的ウラ指導の講師の皆様、サポーターの皆様、先輩合格者の皆様、支えてくれた多くの皆様、家族に心からの感謝を申し上げます。皆さんがいて下さったから今の僕がある、と思っています。本当にありがとうございます。(礼)